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ビルマ(ミャンマー)の開発問題
天然資源の豊富なビルマ(ミャンマー)では、天然ガスや、大型ダム建設による水力開発がさかんに進められています。適切な環境・社会影響評価や周辺住民への情報提供が行われず、環境破壊や不十分な補償によって周辺住民の生活に大きな影響が出ることも多いようです。また少数民族居住地域では、資源開発に伴って強制移住や強制労働といった深刻な人権侵害が起きています。
メコンウォッチが着目しているビルマの開発事業
- イェユワ・ダム
イェユワダムはビルマ第二の都市マンダレーから50キロ南東のミンゲ川に建設された、ビルマでも最大級の水力発電ダムです。2001年に現地を訪れた研究者によれば、このダムによって沈む面積はビルマ政権に認識されておらず、影響住民への補償や影響回避策はとられていませんでした。
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イラワディ(イラワジ、エーヤワディ)川ダム開発
ビルマ北部のカチン州で、イラワディ川本流に1か所、支流(マリカ川及びメーカ川)に6か所(計7か所)のダム建設が計画されています。実施機関はビルマ政府及び中国国営の中国電力投資公司(CPIC)で、イラワディ川本流に建設予定のミッソンダム(設置出力3,600メガワット)が生産する電力は中国に輸出される予定です。ミッソンダム建設により47村に住む約1万5,000人が移転対象となっており、当局からの圧力により住民は非常に不利な補償基準に合意しなければなりませんでした。また、766平方キロメートルという巨大な貯水池の出現により、農地や漁場、薬草などの採集場が失われる恐れがあります。
- サルウィン川ダム開発
東南アジアでダムのない川としては最長のサルウィン川で、ビルマ軍政とタイ発電公社(EGAT)とが共同して5地点で大型水力発電を行う合意を結びました。サルウィン川は、交通網としてだけでなく、小規模な農業・漁業を営む周辺住民の生活の場となっており、深刻な影響が懸念されています。また5地点すべてが、ビルマ国軍と少数民族武装勢力とが交戦を続ける紛争地域にあります。「ダム建設を安全に進めること」を口実に国軍が民間人の集落を攻撃し、一帯から多くの難民や国内避難民が出ることが強く懸念されます。これまでに行われた施工可能性調査の結果や、環境影響評価など基本的な資料は一切公開されておらず、住民に対する事業の説明なども行われていません。
- バルーチャウン第2水力発電所
バルーチャウン第2水力発電所(設置出力168メガワット)はビルマ国内電力消費の主要な供給源の1つであり、日本政府の戦後賠償で1960年に第一段階が完工しました。建設時には周辺地域が広範囲に水没し、住民の強制移住が行われました。発電所付近に配備されたビルマ国軍による組織的な強制労働の使用は、今も続いています。なお、日本政府は、1987年に同発電所の改修・更新工事のためビルマに35億円の円借款を供与しました。さらに2002年には6億2,800万円を限度とする無償資金協力を行うことでビルマ軍政と合意しています。第3発電所を建設する計画もありますが、安全上の懸念、技術的困難、財源不足によって実現されていません。
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