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ラオス・社会活動家誘拐>失踪から1000日

メコン河開発メールニュース2015年9月10日

ラオスの社会活動家ソムバット・ソムポーン氏が失踪してから、9月11日で1000日となります。氏は警察官の目の前で誘拐されていることなどから、政府が何らかの情報を持っているのではないかと疑われていますが、事件の真相は究明されていません。

1000日を前に、ソムバット氏の伴侶であるシュイ・メン氏は、正義を求める呼びかけをあらたにされています。以下、8月30日の国際失踪者デーに際して、シュイ・メン氏がソムバット氏に宛てて書いた手紙を紹介します。メコン・ウォッチでは今年5月、シュイ・メン氏を東京に招き、ASEANの人権問題についてのセミナーを開催しましたが、そのことにも触れられています。

セミナーでシュイ・メン氏は、「ラオスにとって日本は最大の援助国であり、ラオスの人権状況は日本とも関わってくる。ソムバット事件は一つの個別事件だが、ラオスにおける人権侵害が個人にどのような影響をもたらすのか語っていると思う。問題の解決に向けて、日本の皆さんにもそれぞれのできる範囲で働きかけをして欲しい」と訴えました。

(氏のセミナーでの報告は『フォーラムMekong』PDF版第6号に掲載しています。 http://www.mekongwatch.org/PDF/FM-PDF-6.pdf )

2015年国際失踪者デーに向けて シュイ・メン氏の手紙

2015年8月30日
http://sombath.org への投稿

私の最も親愛なるソムバットへ

この数か月、あなたに書かなくてはと何度も思い、少し書きかけるのだけれど、毎回、続けて書けないのです。本当に難しくて。思いを言葉にすることさえ以前にも増して困難になっています。あなたを力づけるためにこれ以上何を言えるでしょうか。あなたが元気でいてくれて、自分の自由を取り戻す希望を捨てていないことを、ただ祈っています。

明日は8月30日です。再び、国際失踪者デーを迎えます。私は昨年のこの日にあなたに宛てて書いた手紙を読み直しています。綴った感情は今も同じです。失踪が私にのしかかり、味わう痛みと失望は、年に一度、この日にだけ思い出さなくとも、私の場合は、毎日、毎秒、その痛みと失望とともにあるのです。

でも、失望の中にあっても、言葉があなたに伝わっていないようであっても、私は伝えたい。この数週間、私は希望と信頼が再び芽生えるのを見つけたのです。この数週間、私は東京、ソウル、ジャカルタ、マニラで、「非自発的失踪に反対するアジア連盟」(Asian Federation Against Involuntary Disappearance: AFAD)やその他の人権団体が主催した、沢山のロビー活動に参加したのです。これらの活動は様々な地域の皆さんや団体に、あなたの失踪、それから他の方々の失踪について思い出してもらう活動でした。それぞれの場所で私は心から寄り添ってくれる友人や支援者に会いました。そして忘れてはならないことは、失踪者の家族に会ったことです。

被害者家族の目と顔に写るのは、私自身でした。彼らの目は、私と同じ悲しみといら立ちを写し、顔には私と同じ不安と悩みが刻みつけられていました。おそらく、これらはすべて、見えないけれど同じ経験をした者には見えてしまうものなのでしょう。一人一人の目に、自分の愛する人に何が起きたのか、いまどこにいて、どうしているのか探し続けて行くという、同じ決意の現れが見えました。そして顔にも、これ以上恐れることなどもう何もない、残っているのは愛する人のために真実と正義を求め闘い続ける意思と勇気だけ、そういう人の持つ、恐れないという表情がありました。私たちが集まったとき、話す必要はなかったのです。互いを見つめ手を取り合い、そうして、同じ運命をたどり、同じ希望を持っていることを分かりあったのです。

親愛なるソムバット、あなたは忘れ去られていないし、日を追うごとにもっと多くの人が、もっと多くの団体やネットワークが「ソムバットはどこ?」と問い続けていることを私はあなたに伝えなくてはなりません。皆があなたがどこにいるのか問うのは、関心や連帯を示すだけでなく、ラオス当局に、あなたの失踪をめぐって意図的な沈黙の壁が設けられようと、あなたが無事に戻ってくる日まで忘れ去られることはない、というのを気付かせるためです。

ソムバット、この9月11日、今日からたった12日先で、あなたが失踪してから1000日になります。この1000日間、あなたの自由に対する基本的権利、普通の家族の暮らしを享受する基本的権利が、悲惨にも奪われてしまいました。私からも、隣にいるべきあなたが奪われてしまいました。私たち家族も、あなたの友達も仲間の皆も、あなたがいてくれて、一緒になにかできる機会を奪われてしまいました。

親愛なるソムバット、あなたにとってこの1000日がどんなものだったか私には想像すらつきません。私はただ、あなたがどこにいようと、あなたのその穏やかさと優しさが、あなたを捕らえている人の心に触れ、思いやりをもって接してもらえるように祈るしかありません。それから、あなたが失望と怒りに陥らず、厳しい試練に耐える強さを自身の中に見つけられるよう祈ります。

ソムバット、あなたの帰還とあなたの開発ビジョンを推進し広めるためのキャンペーンを行うプロジェクトSombath Initiative(ソムバット・イニシアチブ)に参加している、あなたの友人や仲間たちは、その日あらたに正義を求める呼びかけをすることにしました。私たちは、1000日が過ぎ去ったことと、あなたが正義と自由を待ち望んでいることを、皆さんにあらためてお知らせします。

ですからソムバット、私の愛する人、強く気丈であってください。私はあなたを探し出すまであきらめません。そして私は一人で探すのではなく皆がいるので安心してください。世界中から今日も、そして毎日、自由と正義を重んじる人たちが連帯と団結を示して、仲間に加わってくれています。私たちは探すのをやめることはありません。あなたを見つけ、あなたが無事に戻るまで。

いつも愛しています。
シュイ・メン


英語原文はこちら
http://www.sombath.org/en/2015/08/dear-sombath-from-shui-meng-9/#more-6709

(文責 メコン・ウォッチ)

 

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