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ラオス・ナムトゥン2ダム>フランス電力公社復帰し買電契約調印
メコン河開発メールニュース 2003年12月15日

1ヶ月ほど時間がたってしまいましたが、ラオスで10年以上も論議を呼んでいる巨大ダム=ナムトゥン2水力発電事業についてのニュースです。

7月の電力購入協定(PPA)調印直前に、事業の最大株主であるフランス電力公社(EDF)が撤退を表明して以降、EDF所有の株の購入先をめぐって混迷していましたが、EDFが株主に留まることを発表し、11月8日、PPAがおよそ4か月遅れで調印されました。

このプロジェクトをめぐっては、93年に結ばれたPPAが、その後開発企業体側の契約不履行が原因で白紙に戻されたことがあります。

今後の焦点は、開発企業体が18か月間のうちに事業資金を確保できるかどうかです。カギを握っているのが世界銀行です。世界銀行は再び巨大ダム事業の支援を本格化するつもりなのかー世界銀行を監視する世界中のNGOが、このプロジェクトへの取り組みを強化しています。

以下、タイのThe Nationの記事を、メコン・ウォッチのボランティア、山田真司さんが翻訳しました。

ラオスからの電力:タイ発電公社、購入契約に調印

The Nation 2003年11月9日

大幅に遅れて、(タイの)国営電力公社は、ナムトゥン2ダムプロジェクトによって生み出される電力を、むこう25年間購入することにようやく合意する。

タイ政府は、昨日、正式にラオスのナムトゥン2水力発電ダムの主要な顧客となることを確約し、プロジェクトの融資をとりつけるために必要となる保証書を開発業者に手渡した。

予定より大幅に遅れて、国営タイ発電公社(EGAT)は、25年間以上にわたって995メガワット分の電力を買うことため、ビエンチャンでナムトゥン2電力会社との電力購入協定(PPA)に調印した。ラオス電力公社もまた75メガワット分を購入することに合意した。

総発電能力が1070メガワット、総事業費12億ドル(480億バーツ=約1300億円)の当プロジェクトによって作られる電力を、EGATは2009年から、1キロワット時あたり1.64バーツ(約4.4円)で購入する予定である。隣国ラオスの経済に、年間2億3000万ドル(約248億4000万円)貢献することになる。

当初、契約調印は7月18日に計画されていた。しかし、35%をという主要な出資をしているフランス電力公社が突然の撤退を表明した。

ラオスーフランス間の集中的な交渉がなされたのち、ナムトゥン2電力企業体の報道官Ludvic Delplanque氏は、フランスの公社は最終的に事業の続行に合意した、と伝えた。

国営ラオス電力公社と、EGATの系列会社のエレクトリック・ジェネレイティング社が、それぞれプロジェクトの25%の株式を保有するほか、イタリアン・タイ開発社が残る15%を保持している。

Delplanque氏は、開発企業体はプロジェクト資金援助を確保するまで18か月あると述べた上で、来年にも最初の建設作業が始まる予定だ、と付け加えた。

プロジェクトは、ラオス政府の契約不履行対策のための、世界銀行によるリスク保証をいまなお必要としている。世銀はプロジェクトの住民移転プログラムと環境保全計画に満足がいかないことを理由に保証を決断するにいたっていない。また、世銀は電力購入契約がまとまるのも待っていた。

開発業者は現在、ダムによって影響を受けるであろう5700人の住民移転プログラムに取り組んでいる。

Supalak Ganjanakjundee記者

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