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ラオス水力発電ダム(4)>「森林保全のためのダム」という虚構 

メコン河開発メールニュース2010年12月24日

ラオス政府はその豊富な水力をエネルギーに変え海外に売電し、経済発展を実現しようとしています。その一方で、ラオスの国民の8割は農村部で自給的な生活を営んでいます。メコン河開発メールニュースでは、「東南アジアのバッテリー」を目指すラオスの水力発電開発について、現地情報を交え最近の状況を5回にわたってご紹介しています。第4回は、神戸グリーンパワー社の進めるナムパックダム(企業の表記ではナンパックダム)の報道記事を紹介します。

4回:「森林保全のためのダム」という虚構

神戸グリーンパワー株式会社代表取締役丸山将氏は2007年のMOU調印式のあいさつで、ボロベン高原の森林は驚くほどの速度で減少しており、それを守るためにダム建設が必要だと力説しています。スピーチということもあり、もちろん森林破壊の原因は分析されていませんが、同氏の想定する森林破壊は地域住民による焼畑農業を指していると推測されます。しかし、この地域での森林破壊には様々な原因があります。また、十分な休耕期間を置いた焼畑であれば数年で回復する植生が、ダムの貯水池建設では恒久的に破壊されます。同社のホームページ(注)を見ると、ダムによる環境保全が強く打ち出されていますが、同事業がどのように森林保全につながるのかは明らかにされていません。

現地では、開発に向けた調査が進められています。

日本企業、チャンパサック水力発電建設で一歩前進

2009年11月9日 ビエンチャン・タイムズ紙
ポンサヴァン・ヴォンサイ

チャンパサック県ナムパック川での水力発電所建設に向け、日本企業が前進している。この建設事業は、1億から2億米ドル相当の規模となる可能性がある。

11月6日、ラオス政府代表のトンミー・ポンヴィサイ計画投資副大臣と神戸グリーンパワー株式会社代表取締役の丸山将氏が開発同意(PDA)に署名した。

ヴィライ・スラタ同社副社長は署名式でのインタビューで、「この水力発電所の発電能力は、45MWかもしれないし、100MWになるかもしれない」と述べた。

開発同意により、ナンパック水力発電計画が実施可能か否かを見極めるため、神戸グリーンパワー社が更なる予備調査を行うことが可能となった。

事業場所は、パークソーン郡とパトゥムポーン郡である。調査開始時の予想では、発電能力は45MWであった。

プロジェクトの規模を最終的に決める前に、水資源の量や建築条件、環境や社会への影響を確認するため、更なる調査を行う必要がある。

投資主体とラオス政府は、予備的可能性調査を行うため、2007年に開発検討に関する覚書に署名をしている。当初の調査では、この計画にかかるコストは8470億キープ(1億米ドル)、発電能力は45MWとの予想が出た。

ヴィライ副社長は、「現在、このプロジェクトを拡大することができれば、100MWに達することも可能だと考えている。その場合、投資コストは約1.5兆から1.7兆キープ(1億8000万から2億米ドル)となる。しかし、決定を下すのは追加的な調査の結果を待ってからだ」と述べる。

予備調査終了には約18ヶ月を要する。しかし、ヴィライ副社長によれば「環境、地域社会、資金調達、技術、経済等に関する調査はすでに終了」しているため、投資主体は、調査がもっと早く終了するかもしれないと考えている。

PDAの後、投資主体は政府と事業契約を締結する。この事業契約で、建設期間を含めて30年間の事業運営が可能になる。

このプロジェクトは合弁事業で、ラオス政府が20%、神戸グリーンパワー株式会社が80%のシェアを持つことになる。

ラオス南部で電力需要が高まってきており、多くの水力発電所が建設されている。ナンパック水力発電所は、国内での電力需要を満たし、輸出用の発電も行うことが期待されている。

このセクターへの投資は、質と量の両面で増している。エネルギー鉱業副大臣ソムボウン・ラサソムバスの第9回政府開発援助およびラオス開発に関する円卓会議での発言によれば、現在、75件の水力発電計画がある。

10件のプロジェクトはすでに実施されており、41件については覚書が交わされている。16件については開発契約、8件については建設契約が締結されている。

7件に関しては、完成の期限が迫っている。その7件とは、建設が完了して発電がもうすぐ開始されるナムトゥン2、80%の建設が終了しているナムグム2、56%の建設が終了しているセカマン3、建設が終了して操業可能なセセット2、そしてナムリック1、ナムリック2、ナムグム5である。

出典(原文英語)
Phonsavanh Vongsay, Vientiane Times, ‘Japanese firm inches closer to Champassak hydro plant’, November 9, 2009
http://www.poweringprogress.org/index.php?view=article&catid=86%3Ahydropower-in-the-media&id=523%3A9th-november-2009-japanese-firm-inches-closer-to-champassak-hydro-plant&option=com_content&Itemid=50

(注)http://namphak.com/
(2010年11月末。現在は閲覧できなくなっている模様です)

(文責 木口由香/メコン・ウォッチ 翻訳 草部志のぶ)

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