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サルウィン川ダム>カレン民族同盟が反対表明

メコン河開発メールニュース2009年8月10日

タイとビルマ(ミャンマー)が共同で進めているサルウィン川ダム建設計画についての記事です。サルウィン川では複数の地点でダム建設準備が進んでいます。カレン州に計画中のハッジーダムについて、カレン民族同盟(KNU)が8 月4日、初めて公式にダム建設への反対を表明しました。KNUは、軍政と停戦に至っていない中では最大の民族武装勢力です。

また、シャン州に計画中のタサンダムが引き起こすとされる環境破壊や人権侵害について、現地の環境保護団体・サパワが、同じく4日に報告書を発表しました。
イラワディ誌の記事(原文英語)をご紹介します。

サルウィン川ダム問題
カレン民族同盟(KNU)がタイ政府にダム事業からの撤退を要請

イラワディ・オンライン
2009年8月4日

ビルマ(ミャンマー)のカレン民族同盟(KNU)は4日、タイ政府に対し、サルウィン川で計画中のハッジーダムが「甚大な」環境破壊と人権侵害を引き起こすことが予想されるため、建設事業から撤退するよう求めた。KNUはタイのアピシット首相に書簡でこのように要請した。

KNUのデビッド・タカボー副議長は「ハッジーダムの建設により甚大な環境破壊や人権侵害が起きる。住む場所を失った住民は難民としてタイに入らざるを得なくなる。したがってダム計画を凍結するようアピシット首相に要請した」と述べた。この数か月の間に、タイ人のエンジニアがハッジーダム建設予定地で現地調査を行った。周辺住民の多くはダム建設に反対していると伝えられている。

カレン・リバー・ウォッチによれば、2006年6月にビルマ電力省とタイ発電公社(EGAT)、中国のシノハイドロ社が、ハッジーダム建設に関する覚書を結んだ。

ハッジーダムは、タイとビルマ両国が共同で、サルウィン川で建設を計画するダムのひとつだ。すべてのダムが完成すれば1万メガワットの発電が可能になる。その大部分はタイに輸出される予定だ。

しかしダム建設によって、ビルマの13の少数民族に属する1,000万人に影響が出るという報告もある。

KNUがアピシット首相に出したこの書簡については、4日にバンコクで開かれるカレン、ビルマ、タイの環境保護活動家の会合の場でも、発表される。会議の出席者である、ビルマのシャン民族の環境運動家サイサイ氏によれば、今回の焦点はサルウィン川ダム建設に伴う人権侵害や環境破壊となる予定。

タイ政府は国家エネルギー開発計画を策定しており、サルウィン川ダム建設はこれに含まれている。サイサイ氏によれば、タイは2014年までの計画完了を目指している。


サイサイ氏が代表を務める「シャン・サパワ環境団体」(サパワ)は4日に報告書を刊行し、サルウィン川へのダム建設は人権侵害や環境破壊を引き起こすが、ダムの恩恵を受けるのは〔周辺住民ではなく〕ビルマ軍政とタイ政府のみだと指摘した。「ダムが建てば広い地域で人権侵害が起きる。そうなれば住民は難民としてタイに流入するだろう」とサイサイ氏は語った。

サイサイ氏はまた、周辺住民はダムの恩恵を受けることはなく、ビルマ軍政とタイ政府のみが利益を得るとも述べた。さらに、水没や森林伐採、伝統・文化遺産の喪失などの環境破壊も起きる。

サパワの報告書によれば、サルウィン川で計画されているダムのうち、もっとも大きなタサンダムが立てば、100以上の村が水没し、数千人が退去を余儀なくされる。

1万5,000人が住んでいた、シャン州ケンカムのある地域は、既に10年前にダム建設の準備作業のために強制的に移転させられ、住民の多くがタイに逃げている。
タサンダムが生産する電気(設置出力は7,110メガワット)の大半はタイに輸出される。

タサンダム建設事業には、タイのMDX社と中国の葛州バ水利水電工程集団有限公司(訳注:Gezhouba Group Company。「バ」は土へんに覇)などが投資している。

出典:KNU Asks Thai Government to Pull out of Salween Dam Project,
The Irrawaddy
Online, August 4, 2009, at:
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=16475.

参考:
記事にある、サパワが発行した報告書は下記からダウンロードできます(英語、PDF)。
Shan Sapawa Environmental Organization, “Roots and Resilience: Tasang
Dam Threatens War-Torn Shan State,” 2009
http://salweenwatch.org/images/stories/downloads/campaigns/rootsandresilienceenglish.pdf


(翻訳 秋元由紀/ビルマ情報ネットワーク メコン・ウォッチ)

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