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サルウィン川ダム>手りゅう弾で犠牲者

メコン河開発メールニュース2007年9月16日

人権侵害や紛争が続く地域では、ダム建設などの開発事業が紛争を助長していま す。 2007年9月2日、ビルマ・カレン州のハッジーにあるサルウィン川ダム建設現場で 何者かが宿泊所に手りゅう弾を投げ込み、タイ発電公社(EGAT)の職員が死亡す るという事件が起きました。ハッジーでEGAT職員が死亡するのはこれで2人目と なります。 ビルマとタイが共同して進めているサルウィン川ダム開発をめぐる今回の事件に ついて、メコン・ウォッチの秋元由紀の解説です。


2007年9月2日午後7時頃、ハッジーダム建設予定地近くにある建設関係者用の宿泊所にオートバイに乗った2人組の男が手りゅう弾2発を投げ入れ、EGATの測量技師サーマン・カンタムーン氏(50)が死亡した。手りゅう弾を投げ入れた2人組の正体や行方は不明。

ハッジーダム建設予定地はビルマ・カレン州にある。カレン州では反軍政の武装勢力、カレン民族連合(KNU)が一部地域を支配している。このため軍政は手りゅう弾を投げ入れたのはKNUだと決め付ける報道をしているが、KNUは事件への関与を否定した。KNUのマンシャ書記長は「事件が起きた一帯(編注:カレン州南部)はビルマ軍が厳重に管理している。KNUがこのような事件を起こせるはずがない」と述べた。事件はタイ政府のKNUへの信頼を失墜させる目的でビルマ軍がわざと起こした、という見方だ。

KNU筋によれば、ハッジー周辺はビルマ軍による警備が厳重なため、KNUの兵士がオートバイで近づくことは非常に困難で、仮に近づけたとしても犯行後に現場から生還するのはさらに難しいという。

ハッジーダム建設現場では、2006年5月にもEGATの測量技師が地雷を踏み、数日後に死亡する事故が起きている。また2007年5月にも、一日の仕事を終えた労働者らが水浴びをしていたところにオートバイに乗った二人組の男が手りゅう弾を投げ入れ、2人がけがをした。いずれの事件についても犯人などはわかっていない。

サルウィン川ダム建設に反対している諸団体の連合体、サルウィン・ウォッチは9月5日に声明を出し、今回の事件はEGATがハッジーダム事業を極めて不透明なやり方で進め、市民社会からの警告にまったく耳を貸さなかったために起きた、と述べた。さらに、ダム建設に関連してはEGAT職員2人だけでなく、ビルマの一般住民多数も犠牲になっているが、そのような状況下でダムを建設することの本当のコストをEGATは計算に入れていない、とした。

サルウィン・ウォッチはまた、「今回の事件は、ビルマ軍政がハッジー建設現場でのビルマ軍を増強するために利用されている」と指摘。EGATに、職員2人が死亡した責任を取り、ビルマで民主主義が回復し基本的人権が尊重されるようになるまで同国内でのエネルギー開発を中断するよう求めた。


主な出典:
- Three Hurt in Dam Site Blast, Bangkok Post, May 5, 2007
- Thai Worker Killed in Attack in Myanmar Dam Site, Reuters, September 3, 2007
- Thai Worker Killed in Bomb Attack in Burma, The Nation, September 3, 2007
- サルウィン・ウォッチの声明(2007年9月5日)

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