メニューを飛ばして本文へ移動。

    English site

[メコン・ウォッチ]

ホーム | お問い合わせ | メールニュース登録 | ご支援のお願い


イベント | メコン河とは? | 活動紹介 | 追跡事業一覧 | 資料・出版物 | ギャラリー | メコン・ウォッチについて

ホーム > 資料・出版物 > メールニュース>

 メコン上流開発>科学者と記者の対話 

先日、国立環境研究所のメコン河生態系モニタリングプロジェクト(MeREM)の 一環としてメコン河流域国のジャーナリストと科学者を招いてのワークショップ やシンポジウムが東京で開催されました。 以下は、そこに参加したバンコクポスト紙のアンチャリー記者がこのプロジェク トについて書いた記事をメコン・ウォッチの大澤香織が翻訳したものです。


科学者と記者、河川研究のために役割交換

Anchalee Kongrut記者 2005年6月20日

バンコク・ポスト 東京


政治では奇妙な取り合わせが仲間になるということがあるが、それは環境の分野でも同 じだ。科学者とジャーナリストは、日本の国立環境研究所(NIES)により作られ たネットワークを通じて共に働こうとしている。これは昨年発足したメコン河生 態系モニタリング(MeREM)プロジェクトの一環だ。

このプロジェトは、立ち上げ段階では日本政府によって出資され、メコン河流域 国と日本の科学者の国際的な協力を目的としている。今月初めにNIESはカンボジ ア、中国、ラオス、タイ、ベトナムなど流域国と日本から来た10人の科学者と10 人のジャーナリストによるワークショップを行った。

4日間のワークショップでは、科学者はメコン河の生態系に基づき自らの科学的 プロジェクトについて記者と共同で記事を書くことが求められた。科学者らはニュー スの編集者の役割も負って、センセーショナルな見出しを書き、自分の科学的な ストーリーを飾り立てることを求められた。一方、記者たちは科学についてより 詳しく学んだ。

このプロジェクトのもと、科学者は川の生物多様性、汚染についてのデータを集 め、上流の中国のダムによる生物的な影響についてモニターすることになってい る。

「科学的に、われわれはメコン河の生態的な影響について正確には知らない。カ ンボジアの人々は影響が上流のダムからくる、と言うかも知れないが、しかしそ こにははっきりした証拠はない。政府は、明確な証拠の提出を求めるだろうし、 それこそが科学者の役割だ」とNIESの渡邊信生物圏環境研究領域長は言う。

彼は、コミュニケーションの壁を破るため、今後も型にはまらない自由なワーク ショップを続けてゆくつもりだと語った。「われわれは人々や政策決定者に情報 発信するためにジャーナリストが必要だ。それがメコン河の持続可能な開発のた めの、より情報を与えられた政策決定につながる」と彼は言う。

下流国の科学者や環境保護活動家らは、河川の急激な環境変化について不平を言っ ている。彼らは上流にある中国のダムに責任があるとしている。

Kasetsart大学生物学部講師のWichien Yongmanitchai氏はアマゾン川に次ぐ生物 多様性を誇るメコン河は十分に研究されてこなかったと語る。

彼はメコン河委員会は、これまで主に洪水パターンや水流の速度などの水文デー タのみに集中してきたと語った。 一方MeREMは、生物多様性や環境影響への測定に重点を置き、生態系への悪影響 や村人の食糧安全保障などを評価するという。

このページの先頭へ

サイトマップ
特定非営利活動法人 メコン・ウォッチ
〒110-0016 東京都台東区台東1-12-11 青木ビル3F(地図
電話:03-3832-5034 Fax:03-3832-5039 
info@mekongwatch.org
© Mekong Watch. All rights reserved.