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タイ汚水処理>建設工事契約更新

メコン河開発メールサービス 2002年3月9日


ODA問題も焦点の1つとなっている鈴木宗男衆議院議員の証人喚問が近づいています。政治的な対策や外務省改革は必要でしょう。でも、今、この瞬間も、問題ODAは、誰にさえぎられることなく動いています。最大の犠牲者は、影響を受ける発展途上国の住民たちです。

環境ODAでありながら、環境破壊や住民生活への悪影響が強く懸念されている、タイのサムットプラカン汚水処理プロジェクトは、まさにそんな「止まらない」問題ODAの1つです。生活をしながら戦っている住民と、給料をもらいながらそれを抑える現地の官僚・・・。抗議住民たちは疲弊してきています。

サムットプラカン汚水処理プロジェクトへは、日本の国際協力銀行が円借款70億円と、日本が最大ドナーのアジア開発銀行(千野忠男総裁)が2億3000万ドルを「援助」しています。地元住民はアジア開発銀行の「独立審査パネル」に「このプロジェクトはアジア開発銀行の政策や手続きに違反している」と訴え、まもなくパネルの調査結果と勧告が明らかになります。

そんな最中、タイ政府は、工事の遅れは住民の反対運動のせいだと批判しました(以下の、バンコクポストの記事を参照)。国際協力銀行は、手をこまねいて見ているだけで、何の方策も講じていません。嵐が過ぎるのを待っているかのように・・・。


問題施設の契約更新
抗議グループは調査を求める

バンコクポスト2月23日

Anchalee Kongrut記者

公害防止局の幹部職員が昨日(2月22日)語ったところによると、問題となっているサムットプラカンの汚水処理システムの契約企業は、プロジェクトの第1フェーズを終わらせるため、契約の延期を認められた。

水質管理部のユワリー・インナ部長は、NVPSKGグループは水曜日(20日)に4年契約が切れた時点で、処理施設工事の76%しか終わらなかったと述べた。

このグループは1997年に、バンフリ郡クロンダン村(タンボン)に汚水処理施設を建設する300億バーツのプロジェクトの受注に成功した。グループはジョイントベンチャーで、North West Water International社、Prayoonvisava Engineering社、Vichitbhan Construction社、Si Sang Karn Yotah (1979)、Krung Thong Engineers社、それにGateway Developmentが参画している。ユワリー女史は、工事遅れの原因として地元の抗議グループを批判した。というのも、要のパイプライン建設現場が、抗議グループによって占拠されているからである。

このプロジェクトは過去3年間、一貫して地元住民からの抗議に直面してきた。抗議グループは、土地取得にからむ汚職を指摘してきた。

抗議グループは、プロジェクトにまつわって疑惑を持たれている違法行為を調査するようにと、国王、国家汚職防止委員会、それに行政裁判所に訴えてきた。地元住民はまた、(1日)50万トンの処理水の排水による環境上の負の影響をひいて、排水される場所の海水濃度が薄まり、貝養殖場に影響を及ぼすと訴えている。

住民たちはプロジェクトを他の場所に移すことを望んでいる。

抗議運動のリーダーであるダワン・チャタラハッサディさんは、抗議グループが工事の遅れの責めを受けることを拒絶した。

彼女は、関係当局や予算局は、契約企業が契約上の違反行為をしていないかを判断するため、工事過程を査察すべきだと述べた。

プロジェクトの第1フェーズには、クロンダン村の処理施設や工場を縦横に結ぶパイプライン、それにサムットプラカンの東地区の商業ビルや住宅の建設が含まれている。

2007年に完工すれば、汚水処理施設は、サムットプラカン県内の3900の工場、商業ビル、それに一般住宅からの汚水を処理することができる見込みだ。

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