メコン・ウォッチの松本です。
97年のアジア通貨危機以降、沈静化していたラオスの水力発電ダム計画が、再び
乱立しはじめました。
以下は、ラオスの情報文化省の英字新聞ビエンチャン・タイムズの報道です。
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トゥンヒンブン社がナムトゥン3ダムを開発
ビエンチャン・タイムズ、2004年3月8日
Edaphone Phouthonesy記者
ラオス初の民間開発型水力発電所を運営するトゥンヒンブン電力会社は、ボーリ
カムサイ県にナムトゥン3発電所プロジェクトを建設する可能性を調査すると話
している。
トゥンヒンブン電力会社は、国際的な水準での必要な調査を3年以内終わらせる
と約束して、金曜日(3月5日)にラオス政府との覚書(MOU)に調印し、事業に
ゴーサインを政府から与えられた。
覚書は、ビエンチャンにおいて、ラオスの計画協力委員会のLien Thikeo副大臣
と、トゥンヒンブン電力会社のジェネラルマネージャーのRobert Allen氏との間
で結ばれた。立ち会ったのは、計画協力委員会のThongloun Sisoulith大臣兼副
首相と、工業手工芸省のOnneua Phomachanh大臣である。
覚書によると、トゥンヒンブン電力会社は、技術的な実施可能性、環境・社会影
響調査を行うことになっている。
ラオスの電力法を遵守し、発電所を建設する権利を得るために、トゥンヒンブン
電力会社は、経済面と技術面の分析に関わる一定の要件を満たさなければならな
い。その中には、ダムがもたらす社会経済効果、最大発電能力、それに企業の総
投資額を量的に示すことが含まれる。
環境面では、ラオスの法律は、企業が環境影響調査を実施し、プロジェクトによ
る影響を軽減するための適切な解決策を提示することをうたっている。また、プ
ロジェクトが引き起こす住民移転に関わる被害の調査や、水没を防ぐための計画
を立てなければならない。
Allen氏は、会社としては、ラオス政府から示されたデッドラインの前に調査を
終わらせるために全力を尽くすと述べた。「調査は国際的な水準にしたがうつも
りです」。しかしながら、調査結果を出ていない中では、ナムトゥン3ダムの発
電能力がどのくらいになるかは言えなかったが、発電した電気は、国内向けと輸
出向けに使われるだろうと述べた。
ラオスの工業手工芸省が最近策定した戦略によると、ナムトゥン3ダムは、2010
年までに達成すると政府が計画している数多の水力発電開発の1つに位置付けら
れている。工業手工芸省は、ナムトゥン3ダムが、237メガワットの発電能力を備
えることを予定している。
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