メコン・ウォッチの松本です。
このメールニュースで頻繁にお伝えしていますように、中国はメコン河上流の船
舶航行を活発にするため、浅瀬や岩礁の爆破を進めています。それによって、メ
コン大ナマズが生存の危機に瀕しているというニュースを、今朝の朝日新聞が伝
えています。
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メコン大ナマズ 開発で生存危機
航路整備で産卵地減少
2002年11月23日
朝日新聞【バンコク=山田厚史】
メコン川にすむ大ナマズが生存の危機にさらされている。中国が貨物船の航路を
整備するため、川底の岩場を次々と爆破しているからだ。産卵地がなくなる、と
住民や環境団体は訴えている。
体長2メートル、300キロにも育つ大ナマズは、メコン中流に生息しているが、
数が減り国際自然保護連合(IUCN)は「絶滅が危惧(きぐ)される種」に指
定した。
メコン川は中国から物資を運ぶ要路。中国は輸送力増強のため、4月からタイ、
ラオス、ミャンマーと共同で150トン級の貨物船が通れる水路工事を開始。浅
瀬の岩礁をダイナマイトで破壊しているという。メコン流域開発計画の一環で、
工費4200万元(約6億7000万円)は中国が負担する。自然環境への配慮
は乏しく、メコン大ナマズは中国などが作成した環境影響報告書には「生息して
いる」とあるだけで、分布や産卵地への影響には触れられていない。
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